今回はFACTFULNESSの紹介です。読まれた方も多いと思います。
著者はスウェーデンの医師、ハンス・ロスリング氏とオーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランドです。
ハンス・ロスリング氏によるTEDでのプレゼンを見たことがある人も多いと思います。こちらも非常にわかりやすいのでぜひ見ていただければと思います。
地球は良い方向に向かっている
この本で扱っている内容はシンプルです。
世の中は誤った認識や思い込みで満ちています。なので事実をしっかり認識しそれに基づいて生きることが重要なのです。地球は良い方向に向かっているので安心してください。
だと思います。それをクイズ形式にして丁寧に説明してくれています。本能ごとにまとめると
分断本能→世界は連続している 先進国と途上国の2つではなくレベル1〜4にわかれていて、多くはレベル2,3である
ネガティブ本能→世界はよくなっている 極度の貧困は半減しているメディアは視聴率のために悪いところだけピックアップしているが確実に良くなっている
直線本能→人口は増え続けるわけではない
恐怖本能→実際恐るべき災害、戦争、テロの件数および犠牲者は減っている
過大視本能→大きい数字が出された時は必ず比較しないと誤解する
パターン化本能→生活様式や気性の違いは宗教ではなく所得レベルによる部分が多い
宿命本能→アジア、アフリカが今後欧米に並んでくる
単純化本能→発展中は非民主主義の国がほとんどだが、成熟すると民主主義になることが多い
犯人探し本能→問題がおこったら誰かのせいにしがちだが、結局は全体が悪いことが多いため、全体的な解決法を考える
焦り本能→変化や対策はゆっくりじっくり行わないと副作用が大きくなる
となります。
これだけ読むと当たり前と思われる方も多いかと思いますが、読んでいると自分が勘違いしてる部分を透かされているように感じます。
恐るべきものと必要なもの
この本で恐るべきものは感染症、金融危機、世界大戦、温暖化、極度の貧困とされています。
ちなみに、現在世界を騒がしているCOVID19は今現在得られる情報からは本当に恐るべき感染症ではないのではないかと思います。これについて私は専門ではないので深くは言えませんが、臨床で接している上での感想です。
恐るべきものは平和、教育、保険医療、小口信用、謙虚さと好奇心とされています。
日本に住む私たちが考えている常識はまったくもって世界の常識とは異なります。世界情勢を知る上でそのことを根底におき物事を考えるのは非常に重要だと思います。
なにより大衆向けメディアの情報は危険
テレビなどの大衆向けメディアは基本的に不安を煽る内容や、非難ばかりです。
COVID-19の扱いや安倍総理辞任の件でもそうです。必要以上に不安を煽り、本質をついていない意味不明な内容を多く垂れ流しています。何よりリスペクトがたりません。
COVID-19の感染者数を毎日トップニュースで報道し、人権を無視したような内容を必要以上に報道する意味が本当にあるのでしょうか。この感染症が完全になくなることは現時点では考えにくいです。なので必要なのは感染症予防に関する正しい知識とwithコロナの時代にどのように社会インフラを整えていくかだと思います。
知識がなく声だけでかいコメンテーターや知識のない恥知らずの医師のコメントなど必要ないのです。
このようなメディアばかりなので日本人の民度は上がらないのだと思います。
また、感染症や病気を煽る内容ばかり報道した後に保険のコマーシャルばかり流しているのは本当にいただけません。情弱ビジネスとしか思えません。
これについては言いたいことが多くありますがここではこのくらいにしておきます。
まとめ
ハンス・ロスリング氏はこの本が出版される前に膵癌で亡くなられています。なのでこの本は氏の考えが全て詰まっていると思います。
私がこの本を読んだ数ヶ月後に中田敦彦さんがyoutubeで動画を上げられていました。その感想が非常に良かったです。
非常にわかりやすく丁寧に、筆者の考えが何度も何度も書かれています。死期を察していた筆者がこの本に携わった人だけでなく、人類全てに対してうけて書いたラブレターだと思います。志が非常に高く、愛とリスペクトに溢れたこの本をぜひ読んでいただければと思います。
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